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重複保険 [さ行]

ある財産について2つ以上の保険が重ねて付けられ、しかもその保険金額の合計が保険価格(「超過保険」)を超過する保険。

ただし、例えば火災保険と盗難保険とのように、保険事故が異なる保険が付けられたときは、重複保険とはなりません。

また、同じ火災保険であっても、例えば所有者と抵当権者というように、その財産に対する関係の異なる者が、それぞれ自分のために保険を付けたときも、重複保険とはなりません。

重複保険についても、かつて商法は、数個の保険が同時に結ばれた場合(同時重複保険)には、各保険者の保険金額は、それぞれの保険金額の割合により、合計額が保険価格を超えない範囲で有効とし、それらが相前後して結ばれた場合(異時重複保険)には、先の保険者の保険金額が保険価格に不足する場合、その不足分の範囲についてだけ有効であるとして、超過部分を無効としていました。

ただし、実際上は超過保険につき述べたように、重複して超過する部分の契約を必ずしも無効とはせず、異時重複保険も契約によって同時重複保険と同様の取扱いがなされていました。

平成20年に成立した保険法では、超過部分について有効であることを前提とし、各保険者は自己がてん補すべき損害額(いわゆる独立責任額)の全額について保険給付をする義務を負うものと改正されました。

例えば保険価格2000万円の家屋について、甲保険会社・乙保険会社とそれぞれ1500万円ずつの保険を同時に契約していた場合に1000万円の損害が生じたときは、旧商法の規定をそのまま適用すれば甲・乙保険会社の支払額は500万円ずつとなりますが、保険法の規定によれば独立責任額の全額を支払うよう請求を受けた保険会社は1000万円全額を超える部分につき他の保険会社に求償すべきことになります。

自動車保険 [さ行]

自動車の保有者等が自動車を所有し、使用、管理することにより、他人の生命・身体を害し、または他人の財物を毀損して賠償責任を負担することによって被る損害や、偶然の事故によって自動車に生ずる物的損害を填補するほか、自動車の運行によって保有者等が身体に傷害を受けた場合に一定の保険金を支払う任意的自動車保険。


自動車保険の内容は、右のように対人賠償責任保険、対物賠償責任保険、車両保険等の損害保険、および自損事故保険、無保険車傷害保険、搭乗者傷害保険の傷害保険であり,これらのあるものは単独で、ある者は特定のものに付帯して契約できる一般の自動車保険、車両保険以外がセットになっている自家用自動車保険、右のすべてがセットになっている対人賠償責任保険につき概説します。


被保険者が被害者に対し賠償責任を負担した場合には、まず、強制的自動車損害賠償責任保険(保険金額に制限がある)から保険金が支払われ、なお、残存損害があるときに、任意的対人賠償責任保険による保険金が支払われます。


そして、この保険では、一事故、被害者一人について二億円までは保険金額を定めますが、それ以外は保険金額を定めず、いわゆる青天井とされています。


保険者(保険会社)が保険金の支払いを免れる自由は、保険契約者または被保険者の故意(重過失を含まない)による事故招致のほか、戦争・変乱・地震・噴火等・の天災、核燃料物資の作用などによる事故、被保険者の一定範囲内の親族等に対して負担した賠償責任などで、自賠責保険のそれより広い。


この保険においても、被保険者の賠償責任定額等の場合には、被害者は、保険者に対し直接に賠償額の請求をすることが認められており、それは被保険者の保険金請求権に優先するものとされていますが、その請求できる額は、被保険者が保険者に請求できる保険金の額に限定されます。


したがって、保険者が被保険者に対して保険金の支払義務を免れる事由があるときは,被害者の直接請求も認められないことになり、この点、自賠責保険における直接請求権と異なります。

自動車損害賠償責任保険 [さ行]

自動車損害賠償保障法(以下「自賠法」と略す)にもとづく、強制的対人賠償責任保険。

自賠法は、自動車の保有者に対し、自動車の運行によって他人の生命・身体を害した場合に、民法の不法行為責任における被害者の立証責任を加害者に転換した重い責任を課するとともに、自動車損害賠償責任保険(以下「自賠責保険」と略す)の締結を強制しています。

自賠責任保険は、自動車の運行により他人の生命・身体を害し賠償責任を負担することによって、保有者および運転者が被る損害を填補する責任保険で、損害保険に属します。

この保険では、他人の財物を毀損し賠償責任を負担することによる損害は填補されません。

この保険においては、保険金額に制限があり、現在、一事故の被害者一人について、死亡3000万円、後遺障害75万円から3000万円、障害(死亡に至るまでのものを含む)120万円であります。

そして、被保険者の賠償責任が生じたときは、右の保険金額の範囲内で、被害者の保険者(保険会社)に対する直接請求権が認められ、被保険者は、被害者に賠償金を支払った場合にのみ、支払額の限度で保険者に保険金の支払を請求できるものとされています。

この保険において保険者が保険金支払義務を免れるのは、保険契約者または被保険者が故意に保険事故を招致した場合に限られ、しかも、右の場合でも、被害者は保険者に対して直接請求権を有し、被害者に賠償額を支払った保険者は政府に補償を求めることができ、保険者に補償した政府が事故を招致した保険契約者等に対し損害賠償を請求するという方法で被害者は保護されることになります。

このほか、被害者の保険者等に対する損害賠償請求権が確定する以前においても、被害者は、最高290万円の範囲内で、保険者に仮渡金の支払いを請求することが認められています。

自賠責保険では、右のように、被害者の保護を図ることにその趣旨があり、その意味では,公保険的な性格をも有しているといえます。

生命保険 [さ行]

人の死亡またはある年齢までの生存を保険事故とし、その事故が生じたとき、保険者があらかじめ約束した金額を支払う保険。

損害保険と異なり、保険事故が生じたならば、それによって実際に損害が生じたか、また損害額はどの程度かということとは無関係に、約束された一定の保険金額が支払われる点が、この保険の特徴です。

このような保険は生命保険のほかにも傷害保険(ただし、傷害の程度により、保険金額が段階的に定められている)があり、これらを損害保険に対して定額保険といいます。

生命保険は、その事故の種類によって、死亡保険、生存保険、死亡と生存との混合保険(いわゆる

養老保険)にわけられます。

また、保険契約者が自分の生命に保険を付ける「自己の生命の保険」と「他人の生命の保険」とがありますが、他人の死亡を保険事故とする保険を無制限に許すと、他人の生命で賭博をして、その死亡を期待する弊害が生ずるので、この種の保険は、被保険者の同意を得なければ効力を生じないものとされています。

死亡保険においては、死亡の原因を問わないのが原則ですが、被保険者が自殺や戦争等の戦乱などにより死亡した場合、または保険契約者・保険金受取人が故意に被保険者を死亡させた場合には、保険者は保険金支払義務を免れます。

ただし、約款で約款後1年を経過した後の自殺には、保険金を支払うなど変更されています。

これに対し、生存保険では、他人の生存を期待しても弊害はないので、被保険者の同意は必要はなく、また、その他の制限もありません。

もっとも、実際上は、純粋の生存保険はあまり行われていません。

いわゆる「子供保険」は、子供の生存保険と保護者の死亡保険とが結合された保険であり、純粋の生存保険とはいえません。

また、最も普及しているのは被保険者が一定年齢まで生存しても、また、その間に死亡しても、共に保険金が支払われます。

ただし、死亡の場合の法が金額が大きい定期付養老保険が多い混合保険で、更に傷害が普通です。

傷害保険・疾病保険 [さ行]

人の障害または疾病を保険事故とする保険で、保険事故の発生によりあらかじめ約定した金額を支払う定額型のものと、保険事故によって生じた治療費等の実損害をてん補する損害填補型のものとがありますが、現在、保険会社の行っているものは、ほとんど定額型の傷害保険です。

定額型の傷害保険は、損害保険(第2分野保険)にも生命保険(第1分野保険)にも属さない保険(第3分野保険)であるため、生損保事業の兼営禁止に直接低触しなかったので、将来から、損害保険会社は独立契約として、生命保険会社は生命保険の付加契約として、共にこれを営むがことが認められてきました。

平成20年に成立した保険法においては、従来の商法にははかった「傷害疾病定額保険」に関する規定を創設しました。

この保険は、人保険である点では生命保険に類以し、他人の傷害疾病を保険事故とする「他人の傷害疾病保険」を締結するときは、その他人の同意を必要とし、同意がないときは、原則として契約は無効となります。

被保険者やその相続人が保険金受取人である場合は被保険者の同意は不要だが<同条同項ただし書>、給付事由が傷害疾病による死亡のみである傷害疾病定額保険契約については、やはり同意が必要となります。

保険契約者は、給付事由が発生するまでの間、保険者に対する意思表示によって保険金受取人の変更をすることができます。

この意思表示は、その通知が保険者に到達したときは、その通知を発した時にさかのぼってその効果を生じますが、到達前に行われた保険給付の効力を妨げません。

保険金受取人の変更は、遺言によってもすることができますが、その遺言が効力を生じた後に、保険契約者の相続人がその旨を保険者に通知しなければ、保険者に対抗することができません。

保険金受取人が給付事由の発生前に死亡した場合には、その相続人の全員が保険金受取人となります。

保険者は、被保険者・保険契約者の故意・重過失または戦争その他の変乱によって給付事由が発生したときは原則免責されます。

被保険者が傷害疾病定額保険契約の当事者以外の者である場合において、一定の条件をみたすときに(被保険者の同意を得ていない場合、契約時から事情が著しく変わった場合など)は、被保険者は、保険契約者に対し、傷害疾病定額保険契約を解除することを請求することができます。 

船舶登記 [さ行]

船舶登記簿に、船舶の所有権・抵当権・賃借権など船舶に関する一定の事柄について登記することをいいます。

船舶は動産であり、動産には登記制度が認められないのが一般ですが、船舶については、その価格が高く、個性が明らかで区別がつくことなどの理由により、20トン以上のものについてだけ特に登記制度が認められています。

船舶登記は、船舶に関する私法上の権利関係を明らかにして、その船舶をめぐる取引関係者を保護することを目的とする制度でありますが、登記が実際の権利関係と違っていた場合における、登記事項を信頼した者の保護は十分でありません(公信力が認められない)。

なお、船舶登記の登記所は、船籍港を管轄する法務局、地方法務局、その支所または出張所となっています。

船舶管理人 [さ行]

船舶を共有して、共同で海上企業を営む者(船舶共有者)の代理人として行動する者。海上企業は一般に大資本を要するので、従来より船舶境制度が認められていますが(もっとも、今日では会社制度にとって代わられている)、船舶共有者は、取引の便宜と行政的取扱いの必要から

代理人としての船舶管理者を選任しなければなりません。

船舶管理人は、船舶共有者と委任関係に立ち、法に列挙する特定の行為を除き、船舶の利用に関する一切の裁判上または裁判外の行為をなす権限を有し、この代理権を内部で制限しても、善意の第3者には対抗できません。

なお、船舶管理人の特別の義務としては、帳簿備付義務、計算報告義務があります。

自己宛手形・自己宛小切手 [さ行]

振出人と支払人とが同一である手形・小切手のことです。

為替手形の場合は、自己指図と同じように、遠隔地の間の支払いに利用され、甲社が支払地の自分の支店を支払人として乙社に支払う場合などに使います。

自己宛の小切手は、支払銀行の振り出す小切手(銀行振出小切手または預手)であり、銀行取引で広く利用されています。

すなわち、為替業務で、甲が遠隔地の乙に、A銀行X店振出しでY店を支払人とする自己宛小切手で送金する場合に利用されます。

また、銀行が支払保証を求められた場合には、これに代えて自己宛小切手を取り組み、現金代わりに利用させます。

振出しと同時に預金から引き落とすことにより振出人の破産や税金滞納などによる差押えに対処する便利もあります。

いわゆるギフト・チェックは、振出銀行のすべての支店で支払われる特殊な自己宛小切手です。

こうして、一般に、自己宛小切手は、当座取引のない者でも利用できる小切手であり、銀行振出しで支払いが確実であるから金銭と同じ経済的価値があると解されています。

預手をなくした場合に所持人が事故届をして支払差止めを要求しても、自己宛で支払委託の関係がないから、支払委託の取消しにはなりません。

しかし、判例は、預手でも、事故届があれば、軽々に支払いをなすべきではなく、場合によっては銀行が過失を問われる、としています。

白地手形・白地小切手 [さ行]

手形・小切手としては要件が欠けているが、外見上空白部分の補充が予定されているものです。

未完成のまま振り出した場合に限らず、振出しに先立って要件の欠けた手形に引受や裏書、保証の署名だけしたものも白地手形です。

手形要件が1つでも欠けていれば、形式的に無効であって、手形として通用しないのが原則であるから、「補充が予定されているかどうか」が、白地手形であるかどうかの決め手となります。

主観説(通説・判例)は、たとえ一片の紙片であっても、補充権を与える意思で交付されていれば白地手形であるとし、客観説は、発行者の意思とは無関係に、外観から手形として利用されることが予定されているとみられる証券は白地手形として取り扱うべきであり、また、そのような範囲で白地手形を認めれば足りるとしています。

判例には、主観説をとりながら、手形用紙を用いて空欄を残している場合は、補充権授与の意思を推定したり、自分の意思で流通においた以上は補充権授与の意思がなくとも表見責任を負うとするものが多いです。

更に、折衷的な見解は、手形用紙に手形署名のある場合は、当然白地手形とし、記載欄がなかったり、単なる紙片に署名のある場合は、補充権授与の意思が認められるものだけが白地手形だとしています。

白地手形は、流通する道具としては手形と同じであって、裏書または交付(受取人白地の場合)で譲渡でき、善意取得や抗弁制限の保護があり、紛失すれば除権判決もできます。

ただ、手形で請求したり、遡求権を保全するために呈示したりするには、白地を補充しなければなりません。

補充によって、はじめて完全な手形となるし、たとえ、振出人と受取人の間の合意(例えば100万円しか補充できないという約束)に違反して(例えば200万円)補充されても、この不当な補充の事実を知らずに、重過失なく、手形を取得した第三者は、補充されたとおり(200万円)の請求ができます。

特に、受取人白地や確定日払手形の振出日白地の場合は、補充の範囲についての合意は意味を持たず、最終所持人による補充は善意・悪意を問わず、常に正当な補充となります。

善意取得 [さ行]

証券の外観上、裏書連続のある手形を譲渡人の無権利や譲渡行為の瑕疵について善意無重過失で手形小切手を譲り受けた人を、権利者として保護する制度です。


民法の動産の即時取得の制度では、元の占有者が他人を信頼して動産の占有を与えた場合に限り善意の転得者を保護することとなっており、動産を盗まれたり、なくしたりした場合は善意の第三者も保護されません。


しかし、手形取引では、いちいち、盗難・遺失の証券でないかどうかを確かめないと安心して取引できないのでは、その流通機能を確保できません。


そこで、手形・小切手については、盗まれたり、なくしたりした場合も含めて、旧所持人が占有を失った「事由の何たるを問わず」、現在の所持人が、裏書連続ある手形を所持してこれにより権利を証明するときは、譲渡人が無権利者であったり、権利者であっても譲渡行為に瑕疵があったりした場合も、善意で重過失なく手形を取得した以上は、手形を返還することを要しないこととしています。


現在の所持人が、手形を取得する時に、譲渡人の無権利者であることを知っていたり(悪意)、相当の注意をすれば、それがわかったにちがいないと認められるような場合(重過失)には、むしろ、元の所持人を権利者として保護すべきであるので、善意取得の適用はありません。


そこで、権利者としての資格のある人(裏書連続ある手形の所持人)は、自分が権利者であることをいちいち立証しないでも手形で請求できるが、請求された手形債務者や証券を失った旧所持人の方で、所持人の悪意または重過失を立証できれば、所持人の請求を拒み、あるいは証券の返還を請求することができます。


直接の譲渡人より前者に無権利者がいた事実について悪意で取得したことがわかっても、直接の譲渡人の無権利または譲渡行為の瑕疵についての悪意重過失が立証できなければ証券の返還を求められないし、手形を取得した後に悪意となっても、手形取得の時における悪意重過失が立証できなければ同様に返還を請求できません。


善意取得の保護は、手形法で決められた方法(裏書や手渡しの方法)で手形を譲り受けたり、質にとったり、また償還や参加支払いをして手形を受け戻したりした場合にだけ適用があり、取立てのための裏書を受けた場合には適用がありません。


また、振出しの署名をして受取人に手渡す前に証券をなくしたり、盗まれたりした場合、これを転得した善意の第三者についても善意取得に保護があります。


手形法に決められた以外の民事的な方法(例えば、相続・会社合併・競売など)で手形を取得した者は、証券の記載を信頼して手形を取得するわけではないので、善意取得の保護はありません。
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